映画鑑賞「かいじゅうたちのいるところ」
2010年 01月 17日
1963年の出版以来、半世紀近くにもわたって世界中で愛され続け、
世界中で2000万人の読者を持つ「今世紀最高の絵本」ともいわれる。
オバマ大統領が、イースターの日に子供たちに読み聞かせるために選んだ絵本。
監督 スパイク・ジョーンズ (マルコヴィッチの穴、アダプテーション)
ネタバレなしのあらすじ
8歳の少年マックスは、姉にもかまってもらえず、シングルマザーの母親は恋人に夢中。
誰にも相手にしてもらえない寂しさから、さんざん母親に悪態をついて家を飛び出してしまう。
そして、小舟に乗って航海してたどり着いたのは、かいじゅうたちが住む島だった。
かいじゅうに「食べちゃうぞ」と言われたマックスは、「ぼくを食べちゃだめ。ぼくは王様なんだ」と
ウソをついてかいじゅうたちを治めようとする・・・。
感想
男の子の荒々しい行動から始まるので、ハラハラして観てしまいました。
それが一段落したのでまったりと見ているうちに、寝てしまいました
そして、「ドカッ」という、何かを破壊する音で起こされました。
原作の「WILD THINGS」というのは「荒々しいものたち」だそうです。
誰からも相手にされないマックスは、キレて「WILD THINGS」になってお姉ちゃんの部屋を
破壊してしまいます。そして、マックスの心はかいじゅうのいるところでの世界とリンクしているのです。
かいじゅうたちは、「怪獣」ではなくて動物が大きくなったような愛嬌ある外見。
気難しかったり、疑り深かったりというそれぞれ個性のあるかいじゅうたちの、人間のように悩ましい
なんとも不思議な世界が描かれています。
正直言って、少し退屈。そんなに感動するかな?
それより何より、マックスやかいじゅうたちの野蛮とも取れる行動の方が気になって、
あまりいい気分ではなかったです。
人の家(この場合、かいじゅうの家)を勝手に壊すとか、顔を踏むとか、
ふくろうに石をぶつけて落とすって・・・?それなのに、ふくろうはそうされることを喜ぶって・・・?
マックスの実生活や心の中そのもののことがかいじゅうたちの世界に投影されているので、
「普通に考えてあり得ない」という行動がドンドン出てきます。
それを「楽しい」と思うか「ひどい」と思うかは見る人の勝手ですが。
原作も映画も絶賛されていましたが、私には良さがよくわかりませんでした。
童心に帰りたい人にはステキな映画だと思います。